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論文

Correction method of measurement volume effects on time-averaged statistics for laser Doppler velocimetry

和田 裕貴; 古市 紀之*; 辻 義之*

European Journal of Mechanics B, Fluids, 91, p.233 - 243, 2022/01

 被引用回数:1 パーセンタイル:21.05(Mechanics)

A new correction method of LDV (Laser Doppler Velocimetry) measurement volume effects on the time-averaged velocity statistics is proposed by considering the PDF (Probability Density Function) of streamwise fluctuating velocity and the streamwise cross-sectional area of the measurement volume. It is fundamentally different from the previous method using a laser intensity profile of LDV. We propose a simple equation to correct the measurement volume effects. Using this equation and calculating precisely both the measurement locations and the measurement volume, the correction of measurement volume effects on the time averaged statistics can be performed based on the LDV measurement data. From a comparison with correction method proposed by Durst et al. (1995), the present correction method provides almost same result with Durst method, and then the validity and applicability to higher Reynolds number or lower spatial conditions of two correction methods are confirmed.

報告書

アルファダストの検出を目指した超高位置分解能イメージング装置の開発(委託研究); 令和元年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業

廃炉環境国際共同研究センター; 東北大学*

JAEA-Review 2020-039, 59 Pages, 2021/01

JAEA-Review-2020-039.pdf:4.18MB

日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉環境国際共同研究センター(CLADS)では、令和元年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス福島第一原子力発電所の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、研究課題のうち、平成30年度に採択された「アルファダストの検出を目指した超高位置分解能イメージング装置の開発」の令和元年度の研究成果について取りまとめたものである。本研究は、福島第一原発の廃炉を進めるうえで、ある段階からは作業員が実際に炉内、ないしは、炉のがれき・破片を解体・撤去する際に、ダストとして舞う放射線核種、特に体内被曝の影響が高いアルファ線を放出する核種などの把握を目指した撮像カメラの開発を行うものである。ダストの把握に必要な10$$mu$$m程度以下の優れた位置分解能を達成するために、シンチレータの高性能化、カメラの最適化などに取り組んできた。また、ここで得られた技術をもとに、光ファイバーを用いた超高線量場でのリアルタイム線量モニタの開発も取り組んだ。

論文

緊急時海洋環境放射能評価システムの開発; 海洋拡散の迅速な予測を可能に

小林 卓也; 川村 英之; 上平 雄基

日本原子力学会誌ATOMO$$Sigma$$, 62(11), p.635 - 639, 2020/11

原子力事故により海洋へ放出される放射性物質の移行過程を予測することは、近年原子力施設の立地が進む東アジア諸国の周辺海域において重要なことである。原子力機構は、放射性物質の海洋拡散モデルを基盤とした緊急時海洋環境放射能評価システムを開発した。本システムは、海象予測オンラインデータを活用して、東アジア諸国の周辺海域における放射性物質の海洋拡散を迅速に予測するものである。これまでに、システムで実行される海洋拡散予測の精度を定量的に評価するとともに、アンサンブル予測手法を導入することで予測精度が向上することを示した。さらに、領域海洋モデリングシステムを用いて沿岸域を対象とした高分解能モデルを導入する等、システムの高度化を継続している。

報告書

アルファダストの検出を目指した超高位置分解能イメージング装置の開発(委託研究); 平成30年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業

廃炉国際共同研究センター; 東北大学*

JAEA-Review 2019-038, 57 Pages, 2020/03

JAEA-Review-2019-038.pdf:4.6MB

日本原子力研究開発機構(JAEA)廃炉国際共同研究センター(CLADS)では、平成30年度英知を結集した原子力科学技術・人材育成推進事業(以下、「本事業」という)を実施している。本事業は、東京電力ホールディングス福島第一原子力発電所の廃炉等をはじめとした原子力分野の課題解決に貢献するため、国内外の英知を結集し、様々な分野の知見や経験を、従前の機関や分野の壁を越えて緊密に融合・連携させた基礎的・基盤的研究及び人材育成を推進することを目的としている。平成30年度の新規採択課題から実施主体を文部科学省からJAEAに移行することで、JAEAとアカデミアとの連携を強化し、廃炉に資する中長期的な研究開発・人材育成をより安定的かつ継続的に実施する体制を構築した。本研究は、研究課題のうち、平成30年度「アルファダストの検出を目指した超高位置分解能イメージング装置の開発」について取りまとめたものである。本研究は、デブリ取り出し時に発生する$$alpha$$ダストの挙動解明をめざし、アルファ線を新規シンチレータで可視光に変え、レンズとSi-半導体カメラ(CMOSカメラ)による超高解像度(10$$mu$$m以下)イメージングと、スペクトルのアンフォールディングによる核種判別を可能とするシステムを試作し、日本原子力研究開発機構のPu燃(ダストサンプラー)で実証試験を実施する。CMOSカメラの感度が高い発光波長をもち、かつ高発光のシンチレータの開発と高純度化、および、単結晶以外の形状での開発が鍵となる。

論文

Analysis of energy resolution in the KURRI-LINAC pulsed neutron facility

佐野 忠史*; 堀 順一*; 高橋 佳之*; 八島 浩*; Lee, J.*; 原田 秀郎

EPJ Web of Conferences, 146, p.03031_1 - 03031_3, 2017/09

 被引用回数:4 パーセンタイル:90.81(Nuclear Science & Technology)

We carried out Monte Carlo calculation to provide energy resolution of pulsed neutron beam for TOF measurements in the KURRI-LINAC pulsed neutron facility. The calculations were performed for moderated neutron flux at the energy range from 0.01 eV to 20 MeV. As the result, we obtained the energy resolutions ($$Delta$$E/E) in the epi-thermal region. For example, the energy resolutions were 1.0% in the neutron energy of 1.0 eV, 1.1% in 100.0 eV and 1.7% in 1.0 keV.

報告書

Local-scale high-resolution atmospheric dispersion model using large-eddy simulation; LOHDIM-LES

中山 浩成; 永井 晴康

JAEA-Data/Code 2015-026, 37 Pages, 2016/03

JAEA-Data-Code-2015-026.pdf:2.48MB

数km四方の局所域スケールにおいて詳細に大気拡散計算を行える数値シミュレーションモデル、局所域高分解能大気拡散モデルを開発した。このモデルは、非定常挙動予測に優れたLarge-Eddy Simulation乱流モデルに基づき設計されている。基本方程式は、連続の式、流体運動方程式、空気中濃度の輸送方程式により構成されている。建造物や局所地形は数m程度の高分解能計算格子で精緻に解像され、それらの乱流効果は境界埋め込み法によって表現されている。大気乱流場の再現にあたっては、主解析領域の上流側に乱流駆動領域を設け、リサイクリング手法によって境界層乱流を作り出している。この乱流変動風を主解析領域に時々刻々与えることで、計算対象領域における大気乱流および拡散挙動を詳細に評価できるようになっている。

論文

Large ferroquadrupole moment induced in the octupole-ordered Ce$$_{0.7}$$La$$_{0.3}$$B$$_6$$ revealed by high-resolution X-ray diffraction

稲見 俊哉; 道村 真司*; 林 佑弥*; 松村 武*; 世良 正文*; 伊賀 文俊*

Physical Review B, 90(4), p.041108_1 - 041108_5, 2014/07

 被引用回数:9 パーセンタイル:38.87(Materials Science, Multidisciplinary)

高分解能X線回折実験をCe$$_{0.7}$$La$$_{0.3}$$B$$_6$$に対して行った。この化合物は$$T_O$$=1.4K以下で反強八極子秩序(AFO)を示し、このAFO相では強四極子とそれに伴う菱面体歪みが誘起されることが理論的に示唆されている。我々は、$$T_O$$以下でのBragg反射の分裂を観測し、ユニットセルは[111]に伸びた菱面体であることを見出した。我々はさらに誘起四極子の大きさを得られた剪断歪みから評価し、AFO相で四極子は縮んでいないことを見出した。

論文

Development of a neutron-imaging detector based on pulse-height correlation between two superconducting tunnel junctions on a Li$$_{2}$$B$$_{4}$$O$$_{7}$$ crystal

中村 龍也; 片桐 政樹; Chen, Y. E.*; 浮辺 雅宏*; 大久保 雅隆*

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 559(2), p.766 - 768, 2006/04

 被引用回数:13 パーセンタイル:65.83(Instruments & Instrumentation)

Li$$_{2}$$B$$_{4}$$O$$_{7}$$単結晶上に製作した2つの超伝導トンネル接合素子(STJ)フォノンセンサによる波高相関型中性子イメージング検出器の開発を進めている。本検出器では、単結晶基盤の構成元素である$$^{6}$$Liあるいは$$^{10}$$Bと中性子の核反応の結果生じる励起フォノンを結晶表面に製作されたSTJ素子により計測することで中性子を検出し、2つの素子からの波高相関により入射位置を決定する。熱中性子に対してほぼ100%の検出効率、低バックグランド、数10$$mu$$mの位置分解能、数$$mu$$sの時間応答、耐放射線性が期待できる。今回われわれは試作した検出器の特性を冷中性子ビームを用いて検証した。その結果、製作した二つのSTJ素子の波高相関測定から位置検出可能であることを確認したので報告する。

論文

Use of GAF-film and PC-scanner for easy high-resolution measurement of ion beam fluence distribution

上松 敬; 花屋 博秋

JAEA-Review 2005-001, TIARA Annual Report 2004, p.355 - 357, 2006/01

GAFフィルム線量計(HD-810)とPCスキャナを組合せて、イオンビームの2次元フルエンス分布を高空間分解能で測定した。この組合せにおける500Gyまでの線量応答のリニアリティーを調べた結果、RGB成分を使い分けることで広範囲な線量範囲の測定が可能であることがわかった。2次元吸光度分布測定可能な分光光度計に比べ、高空間分解能でスピーディーな測定が可能となった。これにより、TIARAにおけるサイクロトロンビームの大面積照射で発生するフルエンスの縞模様状の分布が、ビームスポット内強度分布の鋭いピークによるものであることがわかった。

論文

High-pressure induced structural changes in metastable Ge$$_{2}$$Sb$$_{2}$$Te$$_{5}$$ thin films; An X-ray absorption study

Fons, P.*; Kolobov, A.*; 富永 淳二*; 片山 芳則

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 238(1-4), p.160 - 162, 2005/08

 被引用回数:5 パーセンタイル:41.08(Instruments & Instrumentation)

超高分解能(SR)メディアは通常のDVDメディアより面積あたりの記憶密度を10倍まで引き上げることができる。SRはすでに実現されているが、主要な光学記憶要素であるGe$$_{2}$$Sb$$_{2}$$Te$$_{5}$$(GST)の構造及び電子状態の外的摂動による変化のさらに深い理解が強く要求されている。SRディスクの記録では、気泡の生成がおき、それがGST層に強い応力を与える。この論文で、われわれはほぼ静水圧的(0-10GPa)な圧縮応力によって誘起されるGSTの準安定結晶相の構造変化のXAFSについて報告する。解析によって、常温での歪んだ岩塩構造によるGe-Te結合長の分裂は、圧力6GPaまで小さいがゼロではない値へと減少することがわかった。この結果が、提案されている強誘電的カタストロフによるスーパーレンズ読み取り機構に対して持つ意味を議論する。

報告書

個別読み出し型二次元中性子ガス検出器の開発; 中性子ビームによる動作試験と検出システムの構築

田中 浩基; 山岸 秀志; 中村 龍也; 曽山 和彦; 相澤 一也

JAERI-Research 2005-010, 16 Pages, 2005/04

JAERI-Research-2005-010.pdf:3.39MB

大強度パルス中性子源を用いた中性子散乱実験用次世代中性子検出器として個別読み出し型中性子ガス検出器の開発を行った。本検出システムでは分光器ごとに異なる要求性能(計数率,効率,n/$$gamma$$比,位置分解能,大面積化等)に対して検出素子を適切に選択することで柔軟に対応することが可能である。検出素子としてMWPCを用いた場合の本システムの中性子検出器基礎特性及び二次元イメージングの性能試験を行った。ガス条件を5atm 30% C$$_{2}$$H$$_{6}$$(0.26atm $$^{3}$$He)としたときにガスゲイン450で長時間安定に動作し、中性子ビームサイズを考慮した位置分解能は陰極及びバックストリップの方向で1.4, 1.6mm(FWHM)であった。また検出素子の有感領域内における検出効率の均一性は最適アンプ閾値において良好であることを確認した。

論文

Operation of a capillary plate under high-pressure $$^{3}$$He for neutron detection

中村 龍也; 正岡 聖; 山岸 秀志; 田中 浩基; 曽山 和彦; 相澤 一也

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 539(1-2), p.363 - 371, 2005/02

 被引用回数:0 パーセンタイル:0.01(Instruments & Instrumentation)

キャピラリープレートは直径100ミクロン程度の多数のガラス細孔を持つ薄型ガラスプレートでありプレート上下電極に適度な電圧を印加することでガス増幅素子として機能する。本論文ではこのキャピラリープレートを中性子用のカウンタとして、あるいは、位置検出型中性子検出器用の前段ガス増幅素子として応用することを目的とし高ガス圧ヘリウム3コンバータガス中におけるキャピラリープレートの動作特性試験を行った。その結果、キャピラリープレートは6気圧5%エタンの混合ガス条件下においても$$10^3$$以上のガスゲインを有し中性子検出用のガス増幅素子として使用可能であることを確認した。また、信号出力の立ち上がり時間が中性子捕獲反応の結果生じる二次粒子(プロトン,トリトン)の射出方向、及びトラック長に依存することを明らかにし、位置検出型中性子検出器の位置分解能を向上するために本時間情報が利用可能であることを示した。

論文

原研における二次元ZnS/$$^{6}$$LiFシンチレータ,MSGCガス検出器の開発

中村 龍也; 片桐 政樹; 山岸 秀志; 田中 浩基; 坂佐井 馨; 曽山 和彦

波紋, 15(1), p.67 - 73, 2005/01

本報では原研で開発を進めている高位置分解能二次元ZnS/$$^{6}$$LiFシンチレータ及びMSGCガス検出器に焦点を絞りこれまでの研究開発成果及び今後の展開について述べた。ZnS/$$^{6}$$LiFシンチレータ検出器の開発においては中性子有感シンチレータ/波長シフトファイバ構造の試作検出器により0.6, 0.7mm(各x,y)の位置分解能を有することを確認した。また、ガス検出器開発では独自開発した個別読み出し型検出器システムの動作確認をMWPC素子を用いて行った結果、本システムが位置分解能0.9, 1.4mm(各x,y),良好なn/$$gamma$$弁別能を有することを確認した。

論文

Instrumentation for measurement of beam energy spread

奥村 進; 宮脇 信正; 倉島 俊; 吉田 健一; 福田 光宏; 石堀 郁夫; 上松 敬; 奈良 孝幸; 中村 義輝; 荒川 和夫

Proceedings of 17th International Conference on Cyclotrons and Their Applications (CYCLOTRONS 2004), p.410 - 412, 2005/00

原研AVFサイクロトロンで加速したビームのエネルギー幅をエネルギー分解能dE/E=0.001%で計測する機器の開発を行った。今回開発したのは、最小設定幅が0.01mmまで可能な3組のビームスリット及びビーム強度モニタで、既設偏向電磁石と組合せることで、高い分解能を達成する。偏向電磁石のオブジェクト及びイメージ位置の既設ビーム診断用チェンバーに設置するために、コンパクトな設計となっており、その実装を完了し、予備テストを実施した。この計測システムを用いてビームエネルギー幅計測を行い、マイクロビーム形成に必要なdE/E=0.02%のビームエネルギー幅をフラットトップ加速によるビームエネルギー幅縮小化で達成することを目指す。

報告書

64$$times$$64チャンネル高位置分解能中性子イメージ検出器の検出特性

坂佐井 馨; 片桐 政樹; 松林 政仁; Rhodes, N.*; Schoonveld, E.*

JAERI-Research 2004-020, 19 Pages, 2004/12

JAERI-Research-2004-020.pdf:4.57MB

ZnS:Ag/$$^{6}$$LiFシンチレータと波長シフトファイバを用いた背面読み取り法により位置検出を行う64$$times$$64チャンネル高位置分解能中性子イメージ検出器の検出特性を英国ラザフォードアップルトン研究所のISISにおいて測定した。その結果、ISISが実際に用いているApplied Scintillator Technology(AST)社製シンチレータを用いた場合、熱中性子に対して検出効率が24.5%であることがわかった。また、同時に$$gamma$$線感度を$$^{60}$$Co線源を用いて測定した結果、7$$times$$10$$^{-5}$$counts/photonsであることがわかった。原研で開発したZnS:Agと$$^{6}$$LiFとの比が1.5:1としたシンチレータでは熱中性子に対して検出効率が14.5%とISISのものに対して約60%であることがわかった。検出効率については、1-1, 1-2, 2-1、及び2-2コインシデンス法についてそれぞれ評価した。本検出器による中性子イメージ特性は、原研CNRF施設を用いて評価した。直径2mmの穴のあいたCdコリメータを用いて測定した結果、明瞭なビームイメージが得られることがわかった。2-2コインシデンス法を用いた場合には、検出効率は下がるものの位置分解能が改善されることを確認した。

報告書

輝尽性蛍光体SrBPO$$_{5}$$:Eu$$^{2+}$$を用いた中性子イメージングプレートの中性子イメージ特性

坂佐井 馨; 片桐 政樹; 中村 龍也

JAERI-Research 2004-019, 33 Pages, 2004/12

JAERI-Research-2004-019.pdf:7.99MB

新しい中性子イメージングプレートの材料として、比較的軽元素から構成され、中性子コンバータであるホウ素(B)を母体に含むSrBPO$$_{5}$$:Eu$$^{2+}$$輝尽性蛍光体の中性子イメージ特性について調べた。本蛍光体は中性子照射に対して赤色レーザーを照射することによって約390nmの輝尽性蛍光を発し、市販のイメージングプレートと同じ励起波長及び蛍光波長を有するという大きな特徴を持つ。このため、本蛍光体をAlプレートに塗布したイメージングプレートを作成した。本イメージングプレートに中性子を照射し、市販のイメージングプレート用リーダを利用して、リチウムブロックで製作した被写体の中性子イメージを読み取る実験を行った。塗布するのに使用した接着剤は、ラッカー系,合成樹脂系、及びガラス系の3種類である。実験の結果、輝尽性蛍光強度は小さいものの、中性子イメージが取得できることが確認できた。また、位置分解能はリーダの読み取り精度を50$$mu$$mとした場合、0.2mmであった。さらに位置分解能性能を向上させるためには、蛍光体粉末粒度の制御が肝要である。

論文

A Neutron crystallographic analysis of a rubredoxin mutant at 1.6 ${AA}$ resolution

茶竹 俊行*; 栗原 和男; 田中 伊知朗*; Tsyba, I.*; Bau, R.*; Jenney, F. E. Jr.*; Adams, M. W. W.*; 新村 信雄

Acta Crystallographica Section D, 60(8), p.1364 - 1373, 2004/08

 被引用回数:34 パーセンタイル:88.89(Biochemical Research Methods)

${it Pyrococcus furiosus}$由来ルブレドキシンの高い熱安定性の起源を明らかにするため、その変異型に対する1.6${AA}$分解能中性子結晶構造解析(重水中で結晶育成)を生体高分子用中性子回折装置BIX-3(原研原子炉JRR-3内設置)を用いて行った。${it P. furiosus}$由来ルブレドキシンは、通常の熱安定性を持つ常温菌由来のルブレドキシンと異なるアミノ酸残基部分を持つ。そこで、その中で重要と考えられる3つの残基を常温菌のものに変えた変異型を発現させ、その水素結合パターンを変異の無い野生型と比較した。その結果、変異を行った残基の一つで水素結合パターンの違いが明らかになった。これをもとに熱安定性の議論を行った。一方で、このタンパク質の水素/重水素置換率の詳細も調べた。その結果、ルブレドキシンの鉄-硫黄中心(酸化還元機能を司る)にかかわる4つのシステイン残基周辺は、最も水素/重水素置換が進んでいないということがわかった。これはこの周囲の構造が安定であることを示唆している。加えて、この高分解能な中性子構造解析により、水和水の秩序性も含めた詳細な水和構造が明らかになった。

論文

Preliminary examination of a CCD camera with a scintillator coated fiber optic plate for neutron imaging

松林 政仁; 曽山 和彦

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 529(1-3), p.384 - 388, 2004/08

 被引用回数:8 パーセンタイル:48.81(Instruments & Instrumentation)

高空間分解能イメージングを目的として、蛍光体塗布Fiber Optic Plate(FOP)付きCCDカメラを冷・熱中性子ビームで試験した。CCDカメラとシンチレータとの光学的結合法としてFOP結合法と従来型のレンズ結合法を比較すると高空間分解能イメージングにはFOP結合法が有利である。JRR-3Mの冷・熱中性子ラジオグラフィ装置場を用いてGd$$_{2}$$O$$_{2}$$S(Tb)シンチレータの塗布重量,FOPのテーパー比をパラメータとして発光量,Edge Spread Function(ESF),MTFチャートの可視化等の測定を行った。その結果、テーパー比1:1の場合には塗布重量5mg/cm$$^{2}$$で最良値が得られ熱中性子:ESF 35$$mu$$m,冷中性子:ESF 37$$mu$$mとなった。FOPのテーパー比を1:2あるいは1:3とした場合には25$$mu$$mのLine Pairs(LP)まで冷中性子により分離可視化できた。さらに撮像応用例として小さなリチウムイオン電池の三次元CT,PC用ハードディスク軸受け部のオイルの動きの可視化を行った。

論文

Development of a high-performance microstrip gas chamber with a capability of track discrimination for neutron detection

中村 龍也; 山岸 秀志; 正岡 聖; 曽山 和彦; 相澤 一也

Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 529(1-3), p.336 - 341, 2004/08

 被引用回数:6 パーセンタイル:40.89(Instruments & Instrumentation)

われわれは大強度パルス中性子源あるいは大強度フラックスである原子炉を使用した中性子散乱実験で必要不可欠な二次元中性子検出器として二次粒子弁別機能を有するマイクロストリップ型中性子ガス検出器(MSGC)の開発を行っている。本検出器では、数百チャンネルに及ぶマイクロストリップからの信号をそれぞれ独立に読み出すことで高計数率動作を可能とし、さらに、ヘリウム3と中性子の核反応の結果生じる二次粒子(プロトン,トリトン)をトラック長の違いにより識別することで高計数率特性を損なうことなく1mm以下の位置分解能を実現する。このトラック識別機能を持つMSGC検出器の試験機を製作し原理確認試験を行った結果、上記アイディアに基づくマイクロストリップ型中性子検出器が実現可能であることを確認した。

論文

Neutron crystallographic study on rubredoxin from ${it Pyrococcus furiosus}$ by BIX-3, a single-crystal diffractometer for biomacromolecules

栗原 和男; 田中 伊知朗*; 茶竹 俊行*; Adams, M. W. W.*; Jenney, F. E. Jr.*; Moiseeva, N.*; Bau, R.*; 新村 信雄

Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America, 101(31), p.11215 - 11220, 2004/08

 被引用回数:48 パーセンタイル:61.13(Multidisciplinary Sciences)

原研原子炉JRR-3設置の生体高分子用中性子回折装置BIX-3を用いて、高い熱安定性を持つ${it Pyrococcus furiosus}$由来ルブレドキシンの中性子結晶構造解析を行った。結晶化はH原子からのバックグラウンドを抑えるため重水中で行った。回折実験は常温で行い、1.5${AA}$分解能でデータ収率81.9%を得た。立体構造モデルの精密化では、306個のH原子と50個のD原子及び37個の水和水を同定した。その結果、モデルの信頼性を示す${it R}$因子及び${it R}$$$_{free}$$因子は最終的に各々18.6%, 21.7%となった。この中性子解析により、X線解析では明確でなかったアミノ酸側鎖のO-D結合の方位を明らかにできた。また、主鎖のN-H結合のH原子は多くがD原子に置換されている一方で、その中で5つのH原子は置換されずに保たれていることがわかった。これはその周囲の高い構造安定性を示す。さらに中性子散乱密度図では、このタンパク質の高い熱安定性に寄与していると考えられているND$$_{3}$$$$^{+}$$末端のその周囲に広がる水素結合ネットワークを詳細に明らかにすることができた。

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